喪の作業と再構成
天皇陛下のお気持ち表明というものがありましたね。
このような機会は滅多にないことでしょう。
メインの象徴としてということに関しては、
私が触れることはないのですが。。
お気持ち伝わりましたとお返ししたいのは、
私だけでもないかと。
お話の最後から二つ目のくだりに、
❝終焉に当たっては❞というフレーズがありました。
この先の内容にとても心が響きました。
お話をコピーすることは避けますので、
詳しい内容に関心のある方は検索してみてくださいね。
私の心に響いた点は、
(ここからは私の扱う言葉になりますが)
喪の作業と再構成を平行していく悼みについて扱われたことです。
私のブログだと予期悲嘆~グリーフワークとかプロセスと表記しますが、
今日の記事は敢えて“喪の作業”という美しい日本語にしようかと。
大切な人をなくしたとき・・
人は悲しみや苦しみだけでなく、
生活とそこからの人生への適応と再構成が必要となります。
これは精神面でも生活や仕事の面と多方面に渡ります。
それは意識的なことでもありますが、
ときに変化を強いられることもでもある訳です。
自分のペースで進めばいいと言われても、
変化と付き合うには適応と求められることもあるでしょう。
哀しみに浸る余裕がないかもしれませんし、
心を奮い立たせて向き合うことも多く出てきます。
そして、ただ頑張ればいいというだけでもないのです。
まさに喪の作業と再構成が平行して進んでいく。
こころの安全基地が崩壊しかけているとき、
とてもつらく感じることがあります。
これは行事が多い皇室だからというだけでもなく、
一般の方も細々した用事は多くなりますし心の作業は同じです。
ivyのセミナーのご感想でも、
生きる道に惑うことがお話されることが多くあります。
人は自己と御自身の人生の再構成をして、
喪失とともに生きるようになるということなのです。
そこに寄り添うことがとても大切。
陛下はいつも国民の悲しみや痛みを気に掛けてこられた方、
グリーフという枠を超えて人の生きる痛みを感じられたことでしょう。
❝遺された家族には・・❞
❝こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、
胸に去来することもあります。❞
このお言葉に涙がにじみました。
遺された人が必要以上の苦しさや心の痛みを追うことのないよう、
そのような社会ができたらいいな。
私もそう思い、今のテーマと向き合っているから。
それは大切な人をなくすといういのちの定めをもつ共通の課題です。
今日のこの優しさを私達は受けとって、
ここから生き抜く中で遺していくものに心を配れるように。
この優しさが拡がり、繋がっていくことを願っています。
訪問先でこんな愛らしい水菓子を頂いた夏の午後。
いつまでも覚えていたい胸の和らぎです。
2016/08/08 | グリーフとの向き合い方, ナラティブ グリーフケア, 気付く, 看取り
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