亡くしてないのに、失くしたもの。

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「亡くなってないんですけど、
いいですか・・・」

そんなお電話がたまに掛かってきます。

「はい、大丈夫ですよ。」

そう私はお返事をします。

このブログを読んでくださっている方は、
もうお察しかと思います。

こういう問いかけのお電話は、
予期悲嘆か曖昧なグリーフの方です。

失ってないけど、喪失

失くしたものがはっきりとしてはいない、
でも何か失くしているという曖昧さの中にいます。

ご家族の回復が思わしくない、
反応が返ってこない状態になってしまった。

認知症が進んでいる、
または障害が残ってしまった。

ある事情で家族がバラバラになっている。

大切に想うのは変わらないのに、
どうしたらいいんだろう・・
気持ちが不安定になる。

こんなことが起こるなんて、
これほどつらいなんて思ってもいなかった。

「愛しているのに、それは変わらないのに。
こんなはずじゃなかったのに・・。」

大切な人やものをなくす、
この経験はこれまでの経験とは異なります。

「今までは自分でなんとか頑張れたのに」
「前向きにって思うのに・・」

これまでと同じ方法では、
太刀打ちできないこともあります。

それほど大切なことだと、
心が叫んでいるのだと思うのです。

愛ゆえに。

こんなとき人は心と戦ってしまう。

それはとても切なく、
孤独へと自分を追いやっていきます。

そのままでいる選択もないとは言いませんが・・

手を伸ばしてみませんか？

どうにもならないと思うとき、
そこには御自身の大事なものがあります。

胸のうちの愛情と光を信じられないときも、
人にはあるのじゃないかと思う。
そんなときは、
お話にいらしてください。

失くしたように感じる自分と、
見失っている今と未来を一緒に探したらいい。

見失ったものを大事なもので繋いでいくの。

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