音のない音楽ー映画「LISTEN」
このタイトルは日本語として矛盾するかとは思うのですが、
昨日音がない世界をすこしだけ体感しました。
「LISTEN」というアートドキュメンタリーです。
説明するより、見てもらう方が早いと思うので、
予告編のリンクを貼りますね。
映画なのに、無音です。
お知り合いに内容を知らせたら、
「予告も無音なんですね。」って。
そうですねぇ、予告も無音でした。
私達は無意識に映像には音があると思っているのでしょう。
私も同じくです。
会場で見るまではそう思ってました。
今回の映画は、音がしない映像だと。
耳栓して見たのです。総勢150名の皆様と。
たくさん人がいるのに、
こんなに音がしないでいられることにもびっくりしました。
私達は普段どれだけの音を発しているのだろうと思いました。
実際は想像と違ったことがいくつもあります。
私が知っていた❝音がない❞の感覚は、
今までは音がしないだったのだと思いました。
ときにそれは、静寂というかとても静かというものにも近くて。
気が付けば、どこかで音はしていたんですね。
例えば、
風とか衣擦れとか普段は音と思っていないような音。
昨日体感したのは、❝音がない❞でした。
それでも音楽を感じる場面があったりして。
最初は・・
私は耳が聞こえて既に音を知っているから、
音のように感じるのかと思ったのです。
見ていくうち、それは違うのかもしれないと感じました。
音が伝わるというか、音は感じるんだなって。
体感というのかな。
目で見える振動や、波のように震える空気、
目で見てるからだけでもない。
知っている音でない音がしました。
私は音が聞こえなかったら、
不安なんだろうと想像していました。
音がない世界はまだ知らなかった世界でした。
(耳栓だから、多少は聞こえちゃいますけど)
そこには、明らかに違う感覚が自分にもありました。
そこに込められた気持ちとか、ふわっとする体感・・
受け取ることのできる安心感がありました。
人から受け取る、伝えられるかもしれないという嬉しさ、
お互いに感じ取れることがある、
そこには限りとか条件はないという喜びが安堵した理由かもしれません。
音のない音楽は体感ができて、
新しい可能性を私に感じさせてくれるものでした。
あ、あとね。
私は感想を貼るコーナー(写真参照)の横で、
パンフ売りのお手伝いをしていたのですが。
新鮮なご感想を耳にしたのです。
帰りに何人もの方が「なんだか、踊りたくなっちゃったなぁ」
と口々に言われていたこと。
たくさんの方が新しい感覚を体感したのだと思います。
これからも私の知らない、
いのちの表現の可能性がまだたくさんあるなと学びますね。
2016/07/23 | グリーフとの向き合い方, 繋ぐ・繋がる グリーフケア, 気付く
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