行き場の見つからない問い
生きる時間の中で、いのちに向き合う問いがある。
病気、障害、事故、災害、そして死というお別れ。
何故そこに向き合うのが自分なのか、
何故大切な人を奪われるのか。
そのとき自分は何をすべきなのだろうか。
何を思えばいいのか。
自分の存在には意味などあるのか。
このような問いは今に始まっているのではない。
人間がずっと持ち続けてきたものと思う。
時代の流れの中の変化で見えなくなったものがあるのだろう。
テクノロジーや科学の進歩、
医療が病を治す場でなく治療する場になったこと。
経済性や生産性が重んじられたこと。
解決できないことや不可能なことが、
可能になるように錯覚しがちなこと。
世の中にはどうにもならないことがあると、
人は忘れがちになったのかもしれないね。
例えば。。
❝病院に行ったのに助からなかった❞
この言葉を聞く度に、病院はすべてのいのちを救えない。
この点は変わっていないのに、
何が変わってきたのだろうかと考える。
人の根源的な問いも同じように、
私達の意識の中で変わったことはなんだろうか。
いのちは人間がコントロールできない。
そんなシンプルな事実を示されて、ハッとすることもある。
誰もが知っているはずだと思っていたこと。
ここから見つめていくのに必要なことはなんだろうか。
正解はあるのか分からないし、
着地点は遠い向うかもしれないけれど。
大切な人のことが遺してくれたこと、
一緒に見つめていきたいと思って。
私とグリーフケアという視点から、
見つめ直してくれるならとても嬉しいと思って。
2016/03/10 | グリーフとの向き合い方, 繋ぐ・繋がる グリーフケア, 気付く
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