看護師さん、頑張って。

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看護師の夜勤バイトのお話です。
このシリーズが好きと言って下さる方がいて、
とても嬉しく思います。

何故かというと、
人の生きる姿はどの方も美しい。
そのエピソードからなにかを受け取る人がいることは、
優しい気持ちが巡るように感じているからです。

新しく入所をされてきた方がいました。
ご夫婦で揃ってなんです。
ケースとしては多くはありません。

夜勤の始めに、
❝初めまして❞とご挨拶にお部屋に伺いました。
ご様子を聞きながら、少し雑談・・

大人しくて口数が少ないご主人と、
お達者でお話好きな奥様のいいコンビネーションを見ていたら・・
ついつい聞いてしまいました。

ご結婚して何年ですか？

「私が21のときだから、もうすぐ70年くらい」

すごい、ご夫婦円満の秘訣はなんですか？

「看護師さん、それは簡単よ。」
「小言を言わないこと、お父さんに感謝すること。」

それが難しいような気もすると思いつつ。

そうかぁ、勉強になりますって言ったらね。

「看護師さん、頑張って！」
「まだチャンスはあるわよ。」って。

隣には、黙ってうんうんとうなづくご主人。

お二人に応援されちゃいました。

生きるにはいろいろなことが起こる、
それでもご夫婦揃って、年を重ねていく。
年を取ってからが肝心でなく、毎日のことなのですね。

その日の前に～本の紹介

最初にご夫婦のケースが多くないと書きました。

ご夫婦一緒は理想だけど、
今の時代は介護度が違うと一緒の施設は難しいことがあります。

もちろん、健康状態が違うこともあります。
ご本人達の意思の違いもあります。

夫婦という形だけが幸せの形とは限らない社会になりましたが、
こういうケースを見るとやっぱり・・
微笑ましく思うのは私だけではないと思うのです。

ご家族、ご夫婦の在り方が、
下の世代に想いを伝える影響力は大きいですね。

そして、毎日がその姿を創っていること。

一日一日小さなことを積み重ねた後の、今。

それに続く、少し先の時間。

超ベテランご夫婦からの応援の気持ちから、
ご夫婦や家族のあり方を見つめる夜でありました。