僕は幸せだな。
そうポツンと言ったのは、私が出逢ったひとり。
彼は生まれつき病気がありました。
一生付き合う病気ね。
いつもジャンプを買ってきてもらっていて、
よく貸してくれた。
「浅原さーん、ジャンプ来たよー」
「来れないの?じゃあ、夜勤で読んでいいよ。」
「ワンピース、泣くとこないよ。面白い話じゃん。」
そんな年齢より少し幼い、人懐っこい少年でした。
だから、みんなに好かれてた。
彼と何故かは忘れたけど、
私のこどもの頃の話しになったことがあった。
(ずれるから、その話は書かないけどね。まぁ、大した話でもない。)
「浅原さん、どうして笑って話すの?俺が泣いちゃいそうなんだけど。」
ん?もうね、浅原さんは大人になったからじゃない?
こどもの頃は嫌だったよ。もういいんだよ。
「僕はさ、小さい時から病気だったけど。
お父さんもお母さんも優しかった。
友達も兄弟も一緒に遊んでくれた。
駄目って言われているサッカーもやっちゃって、
いつもこうやって入院しちゃう。
学校も行ったり、行けなかったり。。
きっと、これから歩けなくなるかも。。
でも、僕って幸せなんだな。」
「病気だったけど、痛いこともいっぱいだけど。。
家族がいて、よくしてくれる人がいて。。幸せなんだな。」
そう言って、照れくさいのか布団被っちゃった。
10数年も昔の話、本人は覚えていないだろうなぁ。
私には、この会話は宝物。
人にとって、幸せってなんだろう?
そんな答えがないことを考える今、余計に活力かもしれない。
彼は大人ではなかったけど、
大人より真の幸せを知っていたのかもね。
幼少期の大切さも、説明なしで感じとっていた。
生きる中での大切なこと。
大人も学ばせて頂く、いのちの輝き。
元気でいてくれるといい。
2015/10/15 | グリーフとの向き合い方, 繋ぐ・繋がる グリーフケア, 御家族から教えて頂いたこと, 気付く
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