カンナと秋桜
「終戦の日、咲いてたのよ。
振り返ったら、カンナと秋桜が並んで。。前から咲いていたとは思うんだけど。
戦争が終わったって、何もかも白黒に見えたのに。
そこだけ色があったの、鮮やかだった。印象的だったなぁ。」
看護師の夜勤のバイトは大変ではないかとよく聞かれる。
大変でないとは言わないけど、
それでもやっていなければ夜中にこんな話を伺うこともないだろう。
この方は比較的お若い方だから、
終戦の日は小学校に上がるか上がらないかの頃だと思う。
静岡の空襲のときは、
小さかったから一番軽い位牌を背負わされて逃げたと。
「安部川の橋の下まで走るの。とにかく走って逃げて、うずくまるのよ。」
ふふふ、って微笑みながら話された。
そんなお話しを聞きながら、
そういえばいつか読んだことがあると思いだした。
終戦の日は青い空が広がって、その鮮やかな青を不思議に思った人は少なくないと。
「そこだけ色があった、それが印象的だった。
今でもすごく覚えてる。こういうの目に焼き付いてるっていうのかね。」
知っていたことが、真逆になった日。
言い表せない気持ちは、
色のコントラストで想いに残っているのかもしれない。
夏の花のカンナと秋のコスモスが一緒に咲いていた季節の空気を想う。
上の世代から引き継ぐ想い、下の世代へ継承していくこと。
人はいろいろな想いを抱え、生きていく。
折しも今日は建国記念日。
あの頃の未来は今になった。
私達の生きる毎日は、この先の未来を作っているんだ。
私達が大切な人に遺せることって、なんだろう。
2016/02/11 | ナラティブ, 繋ぐ・繋がる グリーフケア, 御家族から教えて頂いたこと, 気付く
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