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看護学生さんへ

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さっきまで、とある看護学校の授業のご質問に、
文書でお答えしていました。


を教科書として、使ってくださっています。

静岡大学の授業のように、
学生がテーマを設定するディスカッション形式をとっているのですね。

 

ここでは頂いた質問にお答えしたことには、
触れませんが・・

 

その文章を書いている中で、
“自分達のような看護学生でもなにか出来るだろうか”
そんな想いに応えたいなと、
お手紙形式でメッセージを書いてみました。
気持ちが伝わるといいな。

 

 

以下、添付します。
(詳細が分かるところは省略させてください。)

 

 

X看護学校の○年生の皆様へ

 

こんにちは。
グリーフカウンセリングivy 浅原聡子です。
「喪失とともに生きる」を読み込んでくださり、
ありがとうございます。
この度M先生から、
こどもを亡くした親に、私達はどうサポートをしていくか
(敢えて、当初の“していくべき”はとらせて頂き、書いています。)
というテーマを伺いました。

 

とても想いのあるテーマだと感じました。
というのは看護学生である皆様が、
こどもを亡くした親御さんの胸の痛みを
感じようとしてくださっていると感じたからです。

 

大切な人をなくすことは、人生において大きな喪失となります。
そこで他人がその方の人生に何かできるかということは、
とても難しいことなのだと思います。
死別以外の大切なものや病気や障害などの喪失でも同様でしょう。

看護という現場で、医療処置の手技や専門的知識等以外のサポート、
例えば“気持ちに寄り添う”ということは
これをしたら正解という答えはないのかもしれせん。
それでも寄り添いたいと思っているという気持ちが、
伝わるように行動することが必要です。
人はその寄り添いにまた、自己の存在を支えられていくものです。

 

大切なこどもがこの世に存在しなくなること、
一緒に成長や未来を味わえないこと、
ひとつのいのちの尊さとなくした胸の痛みを自分も感じている。
そう言葉や態度を通して、伝えられたら・・
それはかすかな光と成り得ます。

 

人は一緒に悼んで欲しいだけなのです。
喪失は悼みを感じきることが、
その方の人生の過程として必要だからです。

 

その後の道は喪失を経験した御自身が、
喪失が自分の人生にとってどんな意味があったかを見出していくものです。
見出すまでの間はとてもつらく、
わずかな光と、ともにその場に佇んでくれる人の存在が大事です。

 

皆様のディスカッションの答えにはなっていないと思いますが、
この問いに向き合ったときの
御自身の胸の痛みと感じたことを忘れずにいてください。

その胸の痛みとそれでも出来ることはないかと探した想いの、
間にあるものが大切なものだと感じています。
勿論、おひとりおひとり違う事かもしれません。
ですから御自身の気付きと仲間との想いの表出と共有が重要です。
ここから出逢う患者さんや御家族にも同様だと思います。

 

私達は生きる中で誰もが、喪失という胸の痛みを抱えながら生きている。
その中で出逢った誰かが、
その痛みを分かち合ってくれるという可能性を感じてください。
実習で、また将来看護師として、
臨床に出た際きっと繋がっていきます。
また、その学びをくださる人との出逢いがきっとあることと信じています。

陰ながらずっと応援しています。
どこかで見かけたら、是非声を掛けてくださいね。
いつかお会い出来ることを願っております。

 

 

と手紙はここまででした。

参考になりそうな記事のリンクを貼っておこうかな。
この学校以外にもきっと、
読んでくださった看護学生もいると思うの。

 

人の気持ちに寄り添う場をともにする者として、
自分の気持ちと感覚に気が付くことはとても重要です。

感覚にきづく。

 

そして何も出来ないと無力感に苛まれたとき、
こんなことも覚えていてくれたらと思います。

ねぇ、聞いて。

 

看護という仕事が私は好きなんですよね。
ただ目には見えないことがたくさんあります。それ故に悩むこともあります。
喪失やグリーフに寄り添うことを、
目に見えるデーターや処置と同じように捉えず・・
今の迷う気持ちを忘れない看護師さんになって欲しいな。

巡り逢いを大事にする、
きっと素敵な看護師さんに成長していくだろうと信じています。

 

なぜ今日この写真かというと、
このお店で本を知っている看護学生さんと偶然会ったからです。
あれは嬉しかったなぁ。

20161213_000838

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