待つ中にあるもの。

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時間が解決してくれる。。
私はこの言葉に少しばかりの抵抗がある。

以前も書いたことがある。

先生、まだですか？

ここでも書いたように、
時間だけ経っても苦しいままということがある。

それはそれで、その方のプロセスでもあるのだけど。。

時間だけが過ぎても、
苦しみの元の事象は変わらないのだから。

時間の経過の中で、
こころの痛みを包んでいくこと。

この結果、時間が必要ということだろう。

その意味を取り違えて、
ひとりで苦しみを抱え込む我慢は苦しいだろう。

待つことは、ただ時間が過ぎることではなさそうだ。

当てもなく待つことも、
さぞかししんどいことのように思う。

何故待つことはしんどいか？

それは、待つ中に待っていることがあるから。。

何らかの期待とか、
楽になりたいとか、
今の苦しさを和らげてくれる何か。

それをまるきりの受身で待っていても、
流れはより緩やかだから。。

ずっと以前、
悲しみは耐えるものだった。

近年、グリーフは自らが取り組む課題と言われている。

受け身でなく、能動的に取り組むこと。

待つ中の待つものを見つめたとき、
どう時間を過ごすかがみえるかもしれない。

待つ中にある自分の待つ何かに気が付いて、
待つことを見つめると何かが動いていく気がする。

ひとりでは苦しいときには、
一緒に見つめていく。

一緒に待つ。

それがグリーフケアであり、
グリーフカウンセリングだと私は信じている。