大事にする。

大事にするってどんなことだろう・・
そう思い始めたら胸の奥でぐるぐる回った。

 

どうしてだろう、
この際だから探ってみることにした。

 

 

あぁ、そうね。

 

 

そうか・・
大事にするってどうすることか習ったことないのかも。

 

 

勉強とかは、やり方は習った。
（合ってるのかは定かでないけど）

点滴とか吸引とかは、もっと習った。
必要物品、手順、注意点、実施、評価・・
そして経験した。
患者さんの反応とかも受けて、たくさん学んだ。

 

 

知らないうちに身に着いた領域。

 

ますます大事にするってことを、
自分がどう身につけてきたのか不明になってきた。

 

 

 

小さい頃、小鳥を飼った。
誕生日だったのかな、買ってもらった。

小さくて、可愛くて、
近くで見れて、餌をついばむ姿が嬉しかった。

私の、って嬉しかった。

ある日、
かたく冷たくなってた。

いなくなっちゃう、
死って分からなかったけど教えられなくても、
わんわん泣いた。

 

大事に出来なかったのかもって、泣いた。

どうしてそう思ったのかは、
残念ながらもう忘れてしまった。

 

 

 

あのときから“大事にする”は、
痛みと哀しみとセットになったのかもしれない。

怖さまで後ろについてもきた。

 

 

だから、大事にするって・・
すごく大事な事だとインプットされている。

けど奥の方で、まだ痛みも感じるのかも。
そして心配になる。

 

 

 

それでも大事にしたいと思う。

ずっと胸のここにあって、
いのちという有限の時間をともにと願う。

 

人を想いを、それを受ける自分を。

時間を、いのちを。

 

私たちは愛の中に生きている。

 

祈りの日々

 

願いと祈りと、
いつかの想いと今の悼みと・・

最後まで諦めきれない愛おしさ。

 

この愛おしさを抱きしめて、
表現していくのが“大事にする”なのか。

 

 

写真は先日見せてもらった金継ぎのお皿。

初めて手にとって、新しいような・・

懐かしいような、不思議だった。