ゆらめく灯を見つめ直す。
看取りというテーマを前に今年は足掻いているんです。
足掻くと書くのは、
正解が割り切れることだけでないからと・・
誰ひとり同じということがないからです。
そして、
人の最期は思い通りにいくことばかりではありません。
いや、
予測なんて言葉がいのちへの畏怖を欠いてきていたのだと思います。
医療が技術やテクノロジーの方向へ傾いて、
本来看てきたいのちを見失うことのないようにしたいのです。
そんなことを考えつつ・・
専門職の方へ何が伝えられるか毎日思考を回しています。
「看護師さんて、人が死ぬのも平気なんですね。」
私もよく言われました。当時は涙目になるか、怒って反応してた。
(あ、病院ではないですよ。俗にいう一般の人から言われますね。)
いのちや死に関わるとき、
平気というか何も感じない人なんていないと思うの。
いのちに向き合うって、とてもとても繊細なことです。
この場にいるのが、自分でいいのだろうか。
何ができるだろう・・
できないことばかりならば、どうしたらいいか。
そんな中で、こころを目の前の人だけに向けていく。
だから、援助職はバーンアウトしやすいのだと思います。
自分の気持ちを感じるより、
目の前の事象が大きすぎるから。そちらを優先していくから。
それでも、自分の奥に感じるんです。
ゆらめく灯を。
この場を離れたいという気持ちより、
もっと大きな手を差し伸べていたいという気持ち。
逃げたいくらいの気持ちにときになっても、
その灯は小さくなれど消えはしない・・ゆらゆらと。
なぜでしょうね・・本能に近いのかもしれません。
人はそんな面もある生き物なのでしょう。
心の一番奥から湧く想い。
その消えない小さな灯があるから、
世の現場といわれる場所に立つ職業の人は立ち続けるのだと思います。
たまに小さく消えちゃいそうに感じる前に、
自分のケアが出来るといいんだよね。
看取りケアの合宿でも、
何を見つめていくかというお話をしました。
現場にいると見失いそうになることもあるね。
だからグリーフと言う視点を通して、
今の私に見えたものを伝えていきたい。
そう思っています。
灯が消えちゃいそうなときは、
駄目でも向いてないのでもないよ。
自分の中を感じ直しに、ivyにおいで。
その灯を見つめることは、
また誰かのいのちに向き合えることだから。
目の前のいのちを紡いでいくことだから。
ランプは、御前崎NaturalStyleの松井さんの作品です。
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