いのちの綿毛を飛ばすように。

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以前グリーフケアを知って頂くことを、
タンポポの綿毛に例えたことがありました。

起業して、誰も知り合いもいなくて、何の伝手もなくて・・
ひとりぼっちだななんて思っていた頃のことです。
いや今だからそう書くけど、
そんなことを感じる余裕もなかった頃かな。

グリーフケアを伝えたいと信じているのに、
伝わらない哀しさも合わせて知ったからだったでしょうか。

道端に残っていたタンポポが綿毛を飛ばすのを見て、
人知れず種を飛ばす美しさに魅かれたのでした。
私も何者でもないのだから、ただ伝えればいいのだと。
ひたむきに行動すればいいのだと。

そうしていくうち・・
ひとりでセミナーを企画したり・・
人と繋がったり・・
それは形を変え、

という書籍として繋ぐ種となり・・
いろいろな方のお蔭で私は今に至ります。

いのちにも同じような意味がある気がします。

いのちの意味というと、
よく価値と混乱された誤解があります。

生産的であったり、なにか功績があったり。

しかし成果を先に期待するのでなく、
生きていること自体が素晴らしい意味なのです。

看護師としてどんなに助けたくても、
叶わなかった生命を目にしてきた私は何度も実感したものです。

いのちという存在自体が素晴らしいのです。

そして、美しさはこの先にもあります。

人は皆そこから何かを受け取るのです。
いのちを先に生き抜いた人から教えて頂くのでしょう。

その中には苦しみや痛みや、
このブログを読んでくださる中の喪失間もない方は
「そんなの知らなくてよかった。」
そう思われる方もいらっしゃると思います。

それでも、
大切な人が遺してくれたものは感じたいのではないでしょうか。

感じられたらご自身にとって大事な宝物だと、
疑う人はいないと思うのです。

私達は限られた時間の中、
精一杯生きるという自分の役目を果たしたとき・・
時間の長短や何をしたかより大事なことを伝えられるのかもしれません。

タンポポの綿毛のように、
誰に届くのか、それがなにをもたらすのかは自分では分からずとも。
どこに落ちるのか、いつ花が咲くのかを知らずとも。

いのちの綿毛を飛ばすという役目があるのだと思います。

そんなことを私の前に綿毛となって現れる人と、
その方の大切な人から受け取りながら毎日教えて頂いています。

読んでくださる綿毛のおひとりであるあなたに、
愛と感謝を込めてこの記事を書きました。
いつも本当にありがとうございます。